それ以来、何度か東京に行く機会がありましたが、仕事で参るものですから、なかなかいけませんでした。
今回はその仕事が早く片付いたので渋谷に行くことができました。
到着したのは2月26日(金)の午後5時10分、それから約25分間、行きかう人はさすが東京です、大勢いらっしゃいましたが、この絵を「観て」されている方は5〜6名でした。「鑑て」おられる方は、内1名でした。
聞くところによると「群馬県から来た」「友達から渋谷に岡本太郎のすごい絵があると聞いたから」と言われておりました。(右写真 中央部リュックをかけた青年)
私は広島で「明日の神話」広島誘致会で募金活動や署名活動などボランティア活動をしていました。
この絵は副題が「ヒロシマ・ナガサキ」とありますように、原爆が炸裂する瞬間に人間が骸骨になり、魂が飛んで逃げていく、ただ原爆の悲惨さを描いたものではありません。それに立ち向かい、力強い骸骨に変身し、「明日の神話」を見出すようなメッセージが込められているように思えます。
被爆60年以上たち、"復興した広島にあってこそ岡本太郎氏の創作意図が分かる"と信じて疑いませんでした。
設置予定場所も、原爆慰霊碑-原爆ドーム-その延長線上に設置予定でした。
吹田市、広島市、渋谷区が恒久設置に向けて誘致合戦した結果、最初は「設置意義のある場所」だったのですが、いつの間にか「「だれもがいつでも見られる場所」と変わっていき、最終的には渋谷に決まりました。(2008/3/18) 「数」「経済」で言われるととてもかないません。この辺が私にとって東京の嫌いなところです。
折角、「大勢の人にみてもらえる場所」なので、10分は立ち止まって「真正面」から「鑑賞」して欲しいと思って渋谷を立ち去りました。 (私的には少なくとも渋谷より木場公園の東京都現代美術館の方が良かった。観る環境です。)
「明日の神話」が泣いている
「明日の神話」が渋谷マークシティへ恒久設置されて初めて鑑賞に行きました。('09/2/28)
その前は東京都現代美術館で2008年5月23日に見たので久しぶりです。やはり迫力があります。
他の人はというと、単なる装飾品としてみておられるのか。それとも絵に興味がないのか。またまた帰宅を急いでおられるのか、それとも毎日見ておられるから特に気にしないのか、ほとんど足早に素通りです。
大勢の人は行き来するのにほとんど見てもくれない、「明日の神話が泣いている」と感じたのは私だけでしょうか。