今回は第40回記念元陽展(H21.10.5〜10.14)  東京都美術館(上野公園)への出品作品の制作です。
仕上げは9月上旬には完成させたいものです。
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2009年5月31日現在

2009年5月27日現在

完成した「誓・ヒロシマ8.6」です。原爆に対する怒り、それを二度と使わない、使わせない誓が表現できていれば本望です。

この絵は2009年10月5日(月)〜15日(木)の間、東京都美術館(上野公園内)で見ることが出来る予定です。
ご高覧をお待ちしております。

 少し間をリポートしておりません。
おもな点は壁の部分を再度クレムソンでおつゆ描きしています。これにより、より深みのある黒色になりました。
また9月6日の研修会で「壁に厚みがあったほうがよい」の指摘を受けました。とくに壁を意識していないため描く気になっていませんでしたが、やや白っぽくして壁の厚みを表現しました。結果、原爆の中心地にありながら、最期まで倒れなかった雄雄しさを感じるようになりました。(人の忠告は聞くもんですね)
赤の中や、黒の中に、人間の顔らしきものを少し際立てました。

画面の横も私の場合絵です。釘を打ち込まず、さらっとみせます。ここの油絵の具でなく、アクリルです。

 仕上げは十分乾燥させて、ブランマットリキードを上から塗り、つや消し(マット)状態にしました。

 額も手作りです。故谷口勝司氏から「絵は額に入れて完成だからの」の言葉です。ということは額選びを間違えるなということと思います。今回は3年前に使った額を再生します。
 今まであった絵をはずし、額に留めこんでいる釘を抜き、その釘穴に細い木材をボンドで固めて入れ、最後はかんな、サンドペーパーでフラットにします。ここまでは結構新品より手間がかかりました。

 次は塗装です。これは下にブラックが塗ってあったものですから、新たに買ってきた「つやなしブラック」のラッカーを塗るだけです。これは部屋の中では出来ず、前の公園にいきました。(発見、この時期桜の木にはたくさんの毛虫が樹液を吸いに来ていた。)

 衆院で16日、参院で17日、世界の核兵器廃絶に向けて、政府に一層の取り組み強化を求める決議が全会一致で採択されました。
 唯一の被爆国である日本の想いを文書化したことは本当に意義深く、感動的な2日間でした。(5/18記)


 今日は営業で人と会う約束でしたが、先方からドタキャン。たまたま平和公園近くでしたのでそのまま平和記念資料館へ入りました。入館料は50円です。ここにはレプリカですが原爆ドームの頭頂部があります。
 外国の方、修学旅行の子供、どこから来られたかはわかりませんが私と同世代の方、沢山の人がおられました。ありがとうございました。
二度と核を使わせないため、一人ひとり強い気持ちを持っていただげれば幸いです。
(5/19記)

第二次世界大戦から60年、時の総理大臣が憲法見直しの発言をされました。
日本国憲法では「戦争放棄、軍隊の不保持、」を明記しています。この理想に向けてまい進するどころか、解釈改憲でどんどん戦争に向かっています。先日も政府は「敵基地攻撃について、敵ミサイルの攻撃が確実な場合などは憲法上許されている」との解釈です。
→これって、昭和の日中戦争のはじめと同じことではありませんか。
 日中戦争から太平洋戦争へと戦争が拡大し、その結果、昭和20年8月6日に原爆が世界で初めて使用されました。人の命を数字で表現するのは遺憾ですが、15万人とも25万人とも犠牲になられています。
 二度と戦争をしてはならないし、すべての国に核を使わせてはいけません。

@少し形を意識して細部を(窓枠、壁)描き始めました。
A窓の外の部分を白っぽく(ファンデーションホワイト)塗っていましたが
  前回のナイフの削り取りが以外に良いイメージだったので再度同様の手順を使おうと思い。
Bまた赤色(ピュアレッド中心)を壁に置きました。

Aならば原爆投下後、青い空にあった黒い雨をイメージしました。
 黒い雨は原爆投下後2〜30分後に降ったといわれています。
私は直接見ていませんが黒い雨を見た方とはお話しました。

@この絵を観ていた友人が「まるで火事のようだね」と言っていました。やはり炎のイメージが出来ていたのだと思いました。

B黒い部分も直接ブラックは使わず、色々と工夫しています。 空の部分はコバルトブルーにジンクホワイトを混ぜたものです。

この間約1時間、またまたアルコープで乾燥させます。

Aそんな思いを持ちながら少しカーマインやピュアレッドを入れていたら、全体が赤くなっていた。
別に炎を意識したわけではない。
手前はパレット代わりに使用しているアルミ皿です。

これだけでも十分絵になってきたが、「こわい」「おそろしい」を訴えるのでないので、また数日乾燥させます。
(乾燥は部屋が狭いのでベランダでしたいのですが、ベランダも植木鉢がいっぱいです。結局は通路側のアルコープです。)

@昨日は乾燥の為、何もしていなかった。
  ところが北朝鮮が地下核実験をしたとのニュースが入ってきた。北朝鮮も戦前の日本とよく似ている。
  NPTを脱退したり、食料不足なのに軍備を増強したり、軍部が先走りしてみたり。とにかく地球上から核兵器を無くさねばならない。「唯一の被爆国として、無くなるまで発信し続けなくてはならない」と思った。

エスキースとして描いたもの
随分変わりました。

2009年7月20日現在

 赤はピュアレッド、カーマイン、クレムソンです。
黒い部分も少し塗り足し、ローアンバープラスプルー系色、ホワイトで壁部分を描きます。少しづつ、人の顔が見えてきました。平和を願う祈りを込めた顔になりつつあります。
 実に壁は7回目となりました。今回は気持ちを込めて、キャンバスの目地にねじ込むように、ある場所では叩き込むように、完成は間近です。

「無言の誓い」を表現するため、赤い部分をチタホワイトにインヂゴを加えて赤い部分を塗りつぶしました。
描きながら思ったこと。
 8月6日(原爆記念日)に前航空幕僚長、田母神俊雄氏が「ヒロシマの平和を疑う」と題して講演会を予定されていると報道されています。この日は広島市民にとって特別な日であり、まさに市民感情を逆なでする行為です。
 しかし、彼のいうとおり、言論の自由はあります。
 私には彼ほどの知名度はありません。文字も論文も彼には負けます。ましてや言葉では圧倒されてしまいます。
だから私は、「核兵器の無い世界」「戦争の無い世界」、「戦争は非人道的行為」を絵で訴えたいと思います。
 ということで白く塗りつぶすことを途中で辞めました。
 したがって、今回は意図して途中経過の写真はアップしません。それどころか8月6日にサインを入れようかとも思っています。これには少しスピードアップが必要です。

土曜日は県立美術館へ「広島県美展」と現代美術館「マーティン・クリード展」を見に行きました。「広島県美展」はいつか別項で書きます。「クリード展」では日常の何でもがアートになる楽しい展示会でした。日曜大工が好きで、帰ってから作ったのが「自作の引っかき釘」です。釘を4本打ち一度に4本の引っかき傷がつきます。

引っかき釘とその効果↑

2009年7月5日現在

昨日土曜日の同窓会で呑みすぎ、午前中グロッキー、午後はカープ対ドラゴンズ戦をテレビ観戦、どちらも疲れました。気分を入れ替え制作に取り組むこととします。

@先々週、平和資料館に行ったとき、黒焦げになった弁当箱を見て思いつきました。そこで昨日はホームセンターで木炭を購入、今日はそれを粉にするところから始まります。
Aまず1個(150グラム)をビニール袋に入れ、かなづちでたたき割ります。南洋のマングローブだそうですが結構硬いですね。ある程度粉になったら、今度は乳鉢にいれ、さらに細かくします。でもいくらは粒のままです。

2009年6月22日現在

2009年6月15日現在

B黒くなりすぎたので、今度はナイフで画面全体から下に塗っている赤色や青白色を削りだしました。やはり赤色を残して、火のイメージを作ろうかと思っています。

描いている最中、原爆を、落とした怒り、落とさせた怒り、許した怒りが込み上げてきました。

Aさらに黒い部分を再度描きました。

@もう一度、白チョークでデッサンを取り直しました。

2009年6月10日現在

@まずはキャンバス張りからです。
 雨の降る日にキャンバスを張り、マンション通路におきゆっくり保湿させました。晴れるとこれでパンパンとなります。

A何度も原爆ドームに通い、外からスケッチしたり、写真を撮りました。いざキャンバスへエスキースを描こうと思ってもどうしても土門拳氏の写真から抜け出ません。

B3枚目のエスキースを基になんとか100号になりそうなので早速デッサンにかかりました。建築パースではありませんので多少のデッサンの狂いはそのまま進みたいと思っています。
 100号の絵は右のとおりです。
 これからもう少し微調整をしたいと思います。

2009年6月26日現在

2009年5月25日現在

2009年9月13日現在

一方、今年、アメリカのオバマ大統領は「核兵器のない世界を追求」を明言されています。
私は核兵器廃絶こそが世界平和の構築に不可欠と思います。その想いをこめてこの絵を描くこととしました。

通路で渇かしているととなりの部屋のご夫婦が通りかかられました。
絵の話に夢中になりついつい長話になりました。

2009年7月12日現在

@しばらく開いていたのでまたまたカーマインをルツーセで溶き、キャンバス全体にに塗ります。
Aそれが乾かない内に昨日作った引っかき釘でこれも画面全体に引っかきました。赤はやはり炎のイメージがあるので「怒り」を表現するには向いています。下部はピュアレッド使用。
Bでも本当に「怒り」なのだろうか。碑文にあるように「安らかに眠ってください 過ちは繰返しませぬから」の誓いの言葉を表現したい。
C結局上部にホワイトを再度塗り、今日を終えました。また通路で乾かします。でも今回は油絵カスが随分出て、部屋中を再度掃除です。、
Bいよいよキャンバスに塗ります。最初はナイフで押さえ込みます。この時、粒状になっていたものをさらに力をいれ、粉砕します。
C途中からはナイフではらちがあかないため手で塗りたくります。おかげで服や身体、部屋まで炭が飛び散り、後の洗濯が大変でした。結局3時間以上掛かりました。
次の制作までまた通路で乾かします・)

昨日の土曜日は母が入所しているグループホームへ面会、結構離れて(約400q)いるので、一日しごとでした。疲れます。
本日は朝から雨、予定していた整地を取りやめ、絵を描くこととにしました。
@先週塗った赤色(ピュアレッド)は完全に乾いています。今度はカーマイン、クレムソンを塗りはじめたのですがやはり気になって全体へ塗ってしまいました。
次の制作までまた通路で乾かします・(写真は割愛)