「広島事業所案内」が済むといったん社長室へ戻り、11時50分なると、一番期待している「社員食堂での昼食」だ。

どんなものがいくらで、興味深々。少し時間が早かったので厨房の方以外社員は誰もいない。私はご飯系の定食、妻は麺類系の定食を取った。おかずはバイキング方式で好きなものを好きなだけ取る。それにデザート。地元産の米か、ご飯がおいしい。ご飯のおかわり自由だ。
昼食代はおごってもらった。ありがとうございます。特別室での食事。

 時間通りに社員が集まり、静かに食事されている。(早めしは誰もいない)。
女性社員も3割くらいおられた。

聞けば外注業者を入れず、厨房の方も社員だそうだ。地元の方の雇用もしっかりされている。
この近くの社員はいったん帰宅されて食事を済ませて戻られるそうだ。

第1回 2016/5/18 記
第2回 2016/5/25 記
第3回 2016/5/27 完

当然のことだが、作っているものが「薬品」となると、非常に安全な「クリーン・ルーム」での作業が必要だ。
そのクリーン度により、3つのゾーンに分かれ、それぞれに床面にもゾーン表示がされている。

充填ラインは近くから見ることができなかったが、高度に自動化、省力化されたラインだ。社員も少ない。

梱包・出荷ラインラインは間近に見えた。
パッケージの印刷不良を3人が別の角度から目視で選り分けられている。

流れてきたパッケージが2個ラインから外された。

  5月11日 生まれて初めて「社長」と呼ばれた。

部員は、定時まで仕事、それを終えてから練習。「一流のスポーツマンは一流の企業人、社会人であれ」がモットーとのこと。
○○しか知らない。 〇○しかできない。 では人生が面白くないと思うのは私だけだろうか。

残念ながら、キョーレオピンしか知らなかった私はここで医薬品約80品目、健康補助食品約20品目、試薬30品目が生産されているとは思いもしなかった。

もうひとつ、1970年代に米国現地法人ワクナガ・オブ・アメリカ(WOA)を設立し、グローバル展開されていること。1986年にはGDP基準に適合した現地工場で生産を開始した「キョーリック」他がところ狭しと並んでいる。

広島県人として、広島県の小さな町から世界商品が生まれたことは非常に誇らしいく、嬉しく思う。

 夜の呑み屋街では「シャッチョーさん」と呼ばれたことはあるが……

ベースボールは「野球」、サッカーは「蹴球」、バレーボールは「排球」、バスケットボールは「籠球」…
ハンドボールの日本語訳は??と考えてしまった。


最後は全員が目の前でサインした公式ボールを記念にいただいた。

ルールが分かり、選手名が分かると途端に身近に感じる。

次は広島である試合を必ず見に行こう。そしてレオリックを応援しよう。

最初の社長室へ戻り、今日一日を振り返る「インタビュー」

一番感じたことは社員が「真面目」だ。真面目に行動すれば、いつかは習慣となり、結果が出、それがいつかは評価される。
気になった点は、今回秘書として付き合っていただいた方に言葉と文字で伝えた。

まずは入り口、小雨もぱらつき、5月下旬としたら"涼しい"

第一庭園に向かう。桜は葉桜、つつじも散り、いろどりは少し寂しい。モネ邸の睡蓮ももう少しだ。
第二庭園は桜の木の間から見下ろすと素晴らしい眺め、バラ園に戻ってきた。
2年前には写真を多く撮ったが今年は少し早い。
また次の機会としよう。
一回りしたが薬草園に行きたくなった。

私は会社員時代、プログラマ~システムエンジニア、営業、を経験し、40歳以降は広報、社員研修、営業企画、TQC推進、経営企画、セキュリティ(ポリシィ、Pマーク、ISMS)を経験してきたのでこれらの視点から見させていただく。
特に中国地区品質経営協会の運営委員を7年以上経験し、会員企業の現場見学も多く経験した。ただ製薬会社は初めてだ。

買いに行った妻の話、「棚を探したがなかなか見つからない。それでも見ていくと最下段に少しあった。」

           (一日社長終了後、5月20日に行ったところ、今度は、目の高さの分かりやすい位置にあった。
           湧永製薬さんの努力なのか、ドラッグストアさんの好意なのかは分からない)
 
 これは近くのドラッグストアにあった「一日社長求む」のチラシをみて応募したのがきっかけだ。
 3月のある日「湧永製薬のSです。この度『一日社長に当選されましたので……』と電話があったそうだ。
その電話を受けたのは妻で、よくある『当選商法』で何かを売りつけられると思い、「本人は外出しています」で電話を切ったそうだ。
当選するかどうかも分からなかったため、妻には連絡・報告していなかった。
帰宅後その話を聞いたのだが、とうとうその日は電話がかかってこなかった。

数日後、S課長から電話があり、二度の日程調整をした後、本日(平成28年5月11日水曜日)の出発となった。

退社時、多くの方にお見送りいただいた。
本当にありがとうございました。
貴重な体験をさせていただきました。

これからはグランドプリンスホテル広島で夕食、宿泊だ。
ここの大浴場は自家温泉で芯から温まり最高でした。  スタッフの方、お疲れさまでした。感謝、感謝です。

第3話で完結、 来年もう一度やれば違った見方もあるでしょうが、多分させてもらえないでしょう。    

試合はおろか練習も見たことがない。ルールだけはかろうじて覚えていった。
シュートの練習をゴール真後ろで見させてもらった。6メートルの至近距離から投げ込まれるボールは恐ろしいほどのスピードだ。
それが終わると、2チームに分かれて試合形式の練習だ。監督としての一言「けがをしないで一生懸命やろう」でした。レギュラーチームの監督を引き受けたが特に指示はなし。特点が入る都度拍手する。

私の社長就任のあいさつは「今日よく見させていただき、明日からは湧永製薬の広告塔になる。」

第2話はここまで、続いて メインの「工場内部視察」があります。              

任命式までに少し時間があったので「レオピン・ロイヤル」をいただく。
飲んだ数分後には身体がぽかぽかしてきた。
さすがレオピンの最高峰だ。

 失礼ながら、応募した時点では「キョーレオピン」を飲んだことがなかった。 当選後、感想も述べないとまずいと思い、先程のドラッグストアで「キョーレオピンキャプレット」を飲み始めた。

部屋を移動することなく、今度はスライドを見ながらで「広島事業所案内」を聞く。

一日社長に決まってから湧永製薬のホームページをプリントアウトし、
・企業理念
・会社概要
・会社の創業から現在
・コンプライアンス
・社会貢献
など一通り目をとおしていたが、説明していただくと一段と理解が進む。。

一番感心したことは社員一人当たりの生産性の高さだ。
2015年度のデータで売上87億円/社員数330名ということは一人当たり2,636万円だ。

早速、社長室に案内され、湧永寛仁社長との名刺交換。私は手作りの「画家」の名刺だ。

  コンピューターソフト会社の名刺も持ってはいるが、こちらは非常勤で最近あまり活動していないのでとうとう出さずじまい。

←いただいた襟章

それからは会合や飲み会で「湧永製薬の一日社長」を得意気に話している。経緯や実体験と感想など、「湧永製薬の広告塔」を目指している。
それにしても「キョーレオピン」のファンが相当いらっしゃいました。やはり55年の実績でしょうか。

田舎育ちの私にはなじみの深い野草が多分にある。
例えばヨモギ、止血に良く使った。甘茶葉は本の間に入れ、押し花風に乾燥させ、それをなめると甘かった。
子ども時代、甘いものがなかなか手に入らず、貴重な甘味料だった。

いったん社長室に戻り、ひとやすみ、次は「湧永満之記念庭園」の散策だ。
工場からクルマで約10分のところだ。
ここは二代目社長湧永儀助氏が発案・設計し、施工はすべて社員によつて行われたそうだ。
現在は無料で開放され、多くの県民が訪れている。行った日も観光バス1台と何台かの自家用車があった。
ここは2年前に来た。「安芸高田市ふるさと応援の会」のバスツアーだった。

午後のお仕事は「工場内部視察」から始まった。

朝8時半、家に来たのが黒塗りのハイヤー。
マンションの住人数人が珍しそうに見ていたそうだ。丁度通園時間帯だったからだろう。

妻とふたりで後席に乗り込みます。私は左から、妻は右側から。右側から乗ったのはいつ以来だろう。通常はタクシーなので左からしか乗り込みません。
 自宅近くの府中ICから広島高速に入り山陽道、広島道、中国道を経由して高田ICで出て、一般道を通り、湧永製薬(株)広島工場に着いたのが10時40分ころ。

      

第1話はここまで、続いて 「一日社長任命式」があります。             

メイン商品のレオピンシリーズの主原料は自社農場で栽培され、この広島工場に運び込まれ、洗浄され、
専用タンクで約2年の歳月をかけてゆっくりと熟成される。

「一日社長任命式」は講堂、ステージのある部屋で行われた。
「一日社長に任命します。」任命書も生まれて初めてもらった。

湧永寛仁社長との記念撮影
やはり「現社長」と「一日社長」とでは風格が違う。

「製造工程で品質をつくりこむ」好きな言葉だ。

安芸高田市甲田町のこの工場は3万5千㎡あり、国道54号線から少し入ったところ。周りには整然と水田が広がり、苗も少しだけ水面から顔を出している。

少し時間があるので、自販機でコーヒーを飲む。続いては先ほどの工場にもどり「レオリック」の練習を見学する。
机の上には様々な研究用の器材が置かれ、説明を受けたがそれがどんなに画期的なことだかは、門外漢の「一日社長」には分からない。

一番関心を持ったのが、急性心筋梗塞をわずか15分で診断する「ラビチェックH-FABP」だ。

ふと思い出したのがコレクションルームの「発明賞」の賞状だ。数多くあった。
人材育成に非常に力を入れていることがうかがい知れる。

「全社員の1/4のスタッフを研究開発部門に充て……」とホームページにある。まさに頭脳部だ

次はR&D棟に移る。通常の見学コースにはない。
「一日社長」の特権だ。

いったん外に出て敷地の案内をしてもらう。
大した雨ではないが小雨がぱらつくのでときどき傘も差した。

生産拠点のこの工場は錠剤工場と液剤工場に分かれ、配送センターもこの中にある。
さらに研究開発棟もあり、まさに湧永製薬の心臓部だ。
ここであの「キョーレオピン」が出来るのかと思うとなにか嬉しくなる。
その内部は午後案内してもらう予定だ。


続いては「コレクションルーム」だ。
創業者の湧永満之氏や湧永製薬に貢献のあった方々の写真やサイン。賞状や勲章が数多くコレクションされている。

創業から61年、「自主技術の開発による優れた製品を通じ、広く社会に貢献する」という企業理念が形となって残されている。

外光から遮られた部屋で、社員も通常は入れないそうだ。
貴重なものを見させていただいた。これも社長ならでは体験。